私たちの体は、年齢とともにさまざまな機能が衰えはじめます。このような変化は20~30歳に達したころから始まります。人によって早い遅いといった程度の差はありますが、どんな人にも起こる変化です。
また、年齢とともに皮膚や毛髪にもさまざまな変化が現れます。肌や地肌(頭皮)では、それらを構成している細胞と組織の機能が低下してきます。毛髪も同様に、それを生み出す細胞と組織び機能低下が起こります。
年齢による肌の変化
肌を構成する細胞は、体の内部からもたらされる影響(内的要因)と周囲の環境からもたらされる影響(外的要因)を受け、生涯を通じて徐々に変化していきます。
表皮では、乾燥、シミやシワなどが発生して、真皮では弾力の低下などが起こります。このような変化を通じて、皮膚の見た目の若々しさが少しずつ低下していきます。
年齢による地肌の変化
地肌(頭皮)は、肌と同じ組織で構成されることから、肌の一部であるととらえることができます。したがって、肌と同じように、内的要因や外的要因により地肌の状態も変化します。
しかし、地肌は状態を自分で確認することがむすかしく、多く人は自分の地肌の変化に気づいていません。年齢とともに、地肌にフケやニオイが発生しやすくなったり、敏感肌化、炎症などを引き起こす原因になったりします。
年齢による毛髪の変化
<毛髪も、それを生み出す毛包が真皮に存在することから、内的要因と外的要因の影響を受けます>
真皮の活性が低下すると、髪質の変化や白髪の発生を招きやすくなります。年齢とともに、毛髪の白髪の発生、ツヤの低下、パサつき、ハリとコシの低下などを引き起こしやすくなり、このような変化は、皮膚と同様、外見の若々しさの低下につながります。
年齢を重ねることによって、地肌と髪にもエイジング現象が起こります >
年齢による変化を招く内的要因、女性ホルモン(エストロゲン)とは?
女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があります。とくに、エストロゲンは、女性の体内の200以上の代謝に関与しており、
骨や皮膚、血管などの代謝をうながすため「美肌ホルモン」ともよばれております。エストロゲンは、卵巣から分泌され、皮膚と弾力性と保湿性の維持などに働きかけます。
また、エストロゲンは脳の視床下部の指令を受けて分泌されます。
<エストロゲンが減ると、肌の老化現象が加速します>
(エストロゲン減少のサイン)
・爪が割れやすい、すじがはいってる
・あごやニキビやひげがでてきた
・情緒不安定になりやすい
・「ホットフラッシュ」と呼ばれる急なほてり
(若さの秘訣「エストロゲン」の働きを補う食品)
体内でエストロゲンと似た働きをするものとして「イソフラボン」があります。イソフラボンは、赤ワインに含まれるアントシアニンやお茶なとに含まれるカテキンと同じポリフェノールの仲間です。
(イソフラボンを含む食品例)
黒大豆、豆腐、納豆、豆乳、味噌
イソフラボンは、若々しさに関与するエストロゲンと似た働きをすることから、「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。
その効果は、エストロゲンの1/1000~1/10000であり、非常に穏やかに私たちの体に働きかけるやさしい成分です。
ホルモンバランスを安定させるアロマ
(ホルモンの乱れを安定させるアロマ例)
・クラリセージ(女性ホルモン様作用)
・ゼラニウム(リラックス効果、自律神経調節)
・ローズ(幸福感、リラックス感)
・ジャスミン(幸福感、精神安定)
・イランイラン(血流促進、催淫)
花の香りは、受粉をうながすために昆虫を誘うと言われていますが、人にも心地よさを感じさせます。
なかでも幸福感やリラックス感を感じさせるローズやジャスミンは、ストレスに弱い視床下部を解放して、心を安定させる作用があります。
このように、日々に変化していく、年齢の変化、毛髪の変化、ホルモンの変化に、対応して美しくきれいに肌も髪も意識を高めていきたいですね。
美味しい食事や、好きな香りなど、自分の好きなものに、少しプラスすることで、毎日が楽しく過ごせるようになると思います。
上手に、年齢による変化とともに、乗り越えていきましょう。