①髪の成分
シャンプーの事についてお話しする前に、普段何気なく触っている髪が何でできているかお話ししていきます。
◎80~85% タンパク質 —- ケラチンタンパク(タンパク質のうち80~90%を占める)
◎11~13% 水分
◎4~5% メラニン
◎1~6% 脂質
髪の大部分を占めるタンパク質。人の体もタンパク質のかたまりなのです。
髪や爪、肌の角質はケラチンタンパク、肌や内臓はコラーゲンタンパクからできており、私たちの身体にはタンパク質がとても重要だという事がわかりますよね。
②シャンプーの成分
大きく分けて、
1.水 2.洗浄成分 3.その他 という感じです。
商品に記載されている成分表を見てもらうと、1番目「水」と書いてあるものがほとんどです。
この成分表は配合量の多い順に書いてあるので、2番目の洗浄成分がどんなものを使っているか、3番目以降に何が多く入っているかが大事になってきます。
洗浄成分(界面活性剤)にはいくつか種類がありますが、そのうちの代表的な3つをご紹介したいと思います。
「石鹸系」
★カリ石鹸素地 ★ラウリン酸K ★オレイン酸K ★ミリスチンK
特徴:洗浄力が高くアルカリ性なので非常に汚れが落ちる反面、ごわつく傾向あり。
安全性が高く、ベビーシャンプーに使用される事が多い。
「高級アルコール系」
★ラウリル酸Na ★ラウリル酸K ★ラウレス酸Na ★ラウレス酸K
特徴:洗浄力が高く、泡立ちやすいが頭皮への刺激や髪の毛へのダメージが出やすい。
「アミノ酸素」
★ラウロイルサルコシンTEA ★ラウロイルアスパラギン酸Na ★ココイルグルタミン酸TEA ★ココイルアラニンNa
特徴:洗浄力が優しく必要以上に髪の成分を流出させない。
たんぱく質の成分を髪にくっつける効果があり、汚れを落としながら修復してくれる。
③避けたい成分
現在はパーマやカラーを繰り返している方が多く、それだけ髪の毛に必要な栄養分や水分は失われていってしまいます。
髪の毛は死滅細胞であり、お肌のように血管や神経がないので自己再生ができません。
避けたい成分
✓ラウリル硫酸ナトリウム ✓ラリリル硫酸カリウム ✓ラウレス硫酸ナトリウム ✓ラウレス硫酸TEA
これらは石油系合成界面活性剤と言い、高級アルコール系の洗浄成分です。
②でお伝えしたように、強い洗浄力をもつため髪の毛に必要な栄養や成分までとってしまい、乾燥やきしみの原因となるのです。
またカラーの色落ちやパーマがだれる原因にもなります。高品質だから「高級」というわけではなく、炭素の多いものを「高級」とよびます。
④市販のシャンプーで良いモノは?
よく質問されるのですが、市販のシャンプーのほとんどが高級アルコール系の洗浄剤を使っています。洗浄力が高く、泡立ちも良く低コストなので、1,000円以下で売られている市販のシャンプーには使いやすい洗浄剤なのです。
つまりドラッグストア等で売られているシャンプーは300~1000円くらいのものが多いと思いますが、中身はほぼ同じです。
価格の差は広告費が大きいと言えるでしょう。
市販のシャンプーでもサラッとなる!と思った方もいると思いますが、それは高級アルコール系の洗浄剤を使いゴワつくのを防ぐためにシリコンがたっぷり入っています。ノンシリコンを謳っているのもであれば、シリコン以外のコーティング剤や手触りをよくする低質で低価格なものを使っているのです。
⑤髪のケアをしたいなら
この記事を読んでくださった方は、きっとヘアケアにお悩みの方が多いと思います。
もうお分かりかとは思いますが、ヘアケアで1番重要なのはシャンプーです。
②でお伝えしたように、アミノ酸系のシャンプーは髪の主成分であるタンパク質を補いながら汚れを落としてくれます。
美容室で取り扱っている商品はほとんどがアミノ酸系です。その中でもいろいろな性質のシャンプーがありますので、まずはご自分の髪の質や状態、履歴(カラーやパーマ)などを担当美容師としっかりカウンセリングをし、自分に合うシャンプーを使いましょう。
そして、できればシャンプーと同じラインのトリートメントを使い、シャンプーで整えた栄養分が逃げないように蓋をしてあげると、手触りが良くなるだけでなく、カラーやパーマのもちが良くなります。それでも手触りやツヤに物足りなさを感じるようであれば、アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)をつけてあげるといいですよ。
ローブロワでもヘアケア商品、多数そろえておりますので、お気軽にご相談ください。